今回のにほんの同窓会のインタビューは桐陽高等学校 同窓会の浅井 みゆき先生にお話しを伺いました。
インタビューイ:浅井 みゆき先生
インタビューア:中村 充(にほんの同窓会理事長)
中村:
本日は静岡県沼津市にあります私立 桐陽高等学校に来ています。
隣にいらっしゃるのは学校図書をされていて、同窓会事務局を担当されている浅井みゆき先生にお越しいただきました。
よろしくお願いいたします。
浅井先生:
よろしくお願いいたします。
中村:
浅井先生は同窓会を担当されてどのくらい経ちますか?
浅井先生:
長いです。昭和63年からなので…
中村:
昭和63年…。29年ですかね?
浅井先生:
入ったときにはまだ同窓会の事務局も出来ていなくて、私が入った時に事務局を立ち上げようと…
中村:
ほとんど学校の歴史と近いくらいですね。
浅井先生:
そうです。一期生なのでね。
中村:
一期の卒業生だからってことなんですかね?
浅井先生:
そうです。同窓会長も一期の同じクラスだった人なので。
中村:
同窓会長さんも?
浅井先生:
そうです。
私立学校の同窓会だからこその強みと課題とは?
中村:
今まではどのような活動をされてきたのでしょうか?
浅井先生:
一番長く同窓会として取り組んでいることは文化祭で食堂というか喫茶を出店しています。
もともと食物科があって、食物科の卒業生には調理師免許を持った人がいたので、在校生にもそういうを認識してもらっていたのですが、食物科が途中でなくなってしまったんです。
そうすると、在校生が同窓生がどのような活動をしているかとか、どういう人がいるかとか知らないままになってしまって、接点が生まれないよねって言うところから文化祭の時に、食事を提供しようと言う話になって、文化祭の時に同窓会として喫茶とか食事を提供し始めたんです。それが一番長くて…
途中から喫茶をなくしてほとんどを食事、例えばラーメンとかカレーとジュースを提供すると言うところで接点を持とうとしていました。
あとは、同窓生と同窓生の家族など横のつながりが持てるといいよねということで、小さなイベントを例えば地引網だとか料理教室とかでもう一度学校に来てもらう企画をしています。
中村:
同窓会として文化祭で同窓会食堂をして、同窓生に学校を身近なものに感じてもらおうと地引網や料理教室など学校を中心とした活動をされているのは珍しいケースですね。
会報誌にも同窓会食堂で使用できる割引券がついていて、工夫されていますよね。
これなら行ってみようかなと言う気持ちになりそうです。
浅井先生:
実は会報誌そのものが難しくて…今は発行していなくてFacebookに切り替わっちゃったんですけど…
お金がかかる。
中村:
時代と共にFacebookなどに切り替えていくと言うのはありなのかな、と思いますけど…
時代と共に変化する同窓会のカタチ
浅井先生:
一長一短かな…
やっぱり手元に来ないとと思う方もいらっしゃる。
FacebookやLINEは自分から求めていかないと繋がれないけど、紙の会報誌はこちらから発信できるんですけど、眠ってしまう…。
手元に届いたとしても自分から見てもらったり、家族から「桐葉から来てるよ」と差し出してもらえない限りはごみになってしまう。
どっちもどっちなので、お金がかかる会報誌よりもFacebookに切り替えたんですけど、Facebookも同窓生の方からつながってきてもらわないと繋がりきれないので、その点が課題ですね。
他の学校の皆さんがどうしているのかを知りたいですね。
中村:
活動されているからこそのお悩みですよね。
今はSNSなどもありますし、一期生がまだお若いからこそ出来ることかなと思いますね。
環境的にも私立だから出来るのかなとも思います。
今後はどのような同窓会にされたいでしょうか?
浅井先生:
もう少し活性化したいですね。
とにかくスタッフが足りていなくて、卒業時に任命されている理事が動けていないので…
結婚とか子育てとかがあって生活スタイルが変わった人から同窓会につながってきてくれる人を一本釣りしていかないと本当に動ける者が少ないので…
私達の希望としては5年に3人ずつごとに繋がっていってくれれば良いかなと言うのがありますね。
若い卒業生で入った先生方にも声をかけて、そういうところから引っ張り上げてほしいというのがあって、スタッフが豊富にいないとアイディア面からも先細りしてしまうのかなと感じています。
中村:
イベントをされるって事はそれだけスタッフが必要になってくるということでもありますものね。
浅井先生:
そうなんですよね。
参加してくれるメンバーも限定されてこないようにしないとマンネリ化してしまいますし、マンネリ化したものに先はないと思っています。
同窓会長も同級生なので、他の学校の同窓会と比べるとまだ若いので、他のところの二の舞は演じたくないという点は共通認識となっています。
トップダウンでも出来ないし、下だけでも出来ないし、だからこそ同期会とか部活動の飲み会とかクラス会に少し絡めて行きたいなというのが今後の課題ですかね。
苦労も喜びも…
中村:
同期会などを今後は活性化していく、ということでしょうかね。
約30年近く同窓会に携わられていて、どんな事が一番苦労されましたか?
浅井先生:
会報誌を出したい、届けたいという気持ちはあるのですが、お金がかかるし、出し続けたら赤字になってしまうことや周年事業として会報誌を発行できたら良いなとは思うのですが、不明者も多いので、1通は数十円ですが、それが何百通にもなると、その分がすべてマイナスになってしまうので、躊躇してしまう。その兼ね合いが一番苦労していますね。
中村:
では、同窓会の活動を続けている中で良かった事は何でしょうか?
浅井先生:
…良かったこと。少ないですね。笑
飛び入りでイベントに参加してくれる人がいるので、その時に「先生~!」と声をかけてもらえるのは嬉しいですね。
一本釣りした子から一本釣りが広がった瞬間も嬉しいですし、たまにですが新規で理事になった子の中にはずっと来てくれる子もいるので、これまでに2名だけなんですけど、ずっと来続けてくれている子がいるんですよねぇ…
中村:
浅井先生のファンの子なんですかね?
浅井先生:
いやぁ…同窓会のスタッフの雰囲気がハマったんじゃないかなと思いますね。
そういう子だと、高校生の時とは違った面を見ることが出来るので、そういうところも嬉しいなと思いますね。
中村:
国公立とは違って私立なので、先生はずっといらっしゃるわけですもんね?
ずっと知ってるわけですよね?
浅井先生:
そうなんですよ。みんなそうなんですけど、私立なので私だけじゃなくてみんな知っているので…
中村:
恩師がずっと学校にいるっていうのは良いですね。
浅井先生:
同窓会の活動には結びつかないけど、卒業生がゴロゴロいるんですよね、いつも。しょっちゅう来るんですよ。
それは一つの強みでもあるんですけど…他の私立も一緒かなと思うんですけど…?
中村:
そうですね、私立の場合は同じ感じかとは思いますが、全体的に見ると国公立のほうが多いのでね。
私立の中では同期会をしているところもありますけど、イベントをしているとこは御校以外は少ないと思いますよ。
同窓会の今後は…
浅井先生:
たまたま会長がフットワークの軽い方なのでね。旅行会社をしているので、イベントなどが結構うまいんですよね。
中村:
あぁ!旅行会社をされているんですね。その発想なんですね。
浅井先生:
会長もイベントをたくさんしたら良いんじゃないと話していて、私自身も小さなイベントをこまめにすると良いんじゃないかと思っていたので、その点でうまく意見が合致したんですよね。
ただ、小さなイベントをしているとマンネリ化しやすいんですよね。参加するメンバーが決まってきちゃうので、そこは課題ですね。
中村:
新しいネタが必要なんですね。
浅井先生:
新規に来てくれる子達をどうやって探していくのか、というのも課題ですね。
中村:
スタッフの子達ですね。
浅井先生:
そうですね。
中村:
では、最後に他の学校で事務局をされている方にメッセージをお願いいたします。
浅井先生:
国公立だともっとベテランの方が多いと思いますけど、大変ですよね…。お疲れ様です。
アイディアの共有が出来たら良いなと思っています。他の学校さんが成功した事例や理事やスタッフを集める方法やお金をかけずに成功した例があれば共有してほしいなと思っています。
中村:
そうですね。そのためにも「にほんの同窓会」の活動としてインタビューをさせていただいています。
文化祭に同窓会食堂で出店したり、家族で参加できる地引網や料理教室など他の学校から見ると「そういうのもあるんだ」と新しい気付き担っていると思います。
会報誌に割引券をつけたりして、来店してもらうために工夫されていることも伺いました。
インタビュー中におっしゃっていたように課題もあるようですが、これからの同窓会活動の中で新ネタもいろいろと出してもらってまたインタビューさせてもらえればと思います。