様々なアイディアを駆使して同窓会活動に取り組んで:東京都立向丘高等学校同窓会(やよい会)

2023年05月に新しくインタビューを実施、公開しました

https://nitidoukai.jp/c/202305mukogaokayayoikai/


東京都立向丘高等学校やよい会の小川前会長にお話しを伺いました。

インタビューイ:小川 力洋様(前会長)
インタビューア:中村 充(にほんの同窓会理事長)

中村:
やよい会の会長として25年勤め上げたと言う事ですが、同窓会に関わり始めたきっかけはなんでしたか?

小川前会長:
中学校のPTA会長をしたり、都立豊島高校のPTA会長をした事がありました。全国高等学校PTA連合会の講演会で北海道へ行った際に、ホテルの部屋が向丘高等学校の校長とPTA会長と一緒になりました。私は向丘高校の卒業生です、と伝えたら、是非、同窓会に参加してみてくださいと言われて参加してみたのですが…。これが同窓会の総会か?と感じて、少しアドバイスをしたら、会長をしてくれないか?とお願いされました。前任の会長さんは名前ばかりで実際はセカンドやサードの方が運営されていたので…

中村:
動いていなかったんですね…。

(左)にほんの同窓会:中村 充(右)東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

(左)にほんの同窓会:中村 充(右)東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

好きだから続けられる

小川前会長:
動いてはいたんですけれど…、総会も名ばかりで、若い方を中心にしたんでしょう。体育館に焼きそばとか屋台の方を呼んでね…それが同窓会のイベントだって言っていて…。名簿もありませんでしたし。それから事務的な事は外注をして、会報誌を作り始めました。

中村:
PTAや同窓会の活動はボランティアと言うか…奉仕活動のようになってしまいますが、長年、同窓会に携わり続ける事は難しいのではないか…と思ってしまいますが、いかがでしょうか?

小川前会長:
自分がやりたいからやりましょう、と言うわけには行きませんが、たまたま…向いていたのかな。仕事しながらですから忙しかったです。他の役員さんと何時にどこ、と決めて仕事で行けなかったり…と言う事も何度もありました。法人会や保護司も務めていました。

中村:
同窓会に限らずPTAに限らず地域の活動を通して人に尽くしてこられたんですね。なかなか出来る事ではないですよね。仕事以外の時間ですることですしね

小川前会長:
「尽くす」と言う言葉が向いているかどうかは別として…好きなんでしょう。町会も副会長を務めさせてもらっていますし、シニアクラブの会長も務めています。あとは…地元の東田端スポーツ文化クラブの会長もしていますね。

東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

同窓会を運営するコツ

中村:
複数の会を運営されているということですが、同窓会を運営するコツはありますか?

小川前会長:
人からは「あなたは自分でしか出来ない人だね。もっと人を使えばいいのにね…」と言われますが、なかなかね…、難しいんですよね。

例えば、シニアクラブだったらお互いに仕事を上がっている人たちなので、そういう人たちに頼めるので、少し楽ですがね…。自分でやらないといけない事も多かったですよ。

中村:
会長を務めながらも実務もされていたから運営できていた、と言う事もありますか?事務や電話対応、クレーム対応なども会長が自らされていたから、他の人がついてきたのかな、と長いお付き合いの中で感じる事もありますね。

小川前会長:
それは、あるね。

中村:
実務を他の人に任せているところもありますが、会長が縁の下の力持ちのようにされていたから同窓会が20年以上も続いたのかな…と感じます。

小川前会長:
皆がね楽に参加できるから継続できる、と言う事でね。あんまり押し付けちゃうとね…。スポーツクラブの場合ですと、私自身が運動するわけではありません、運営者としているだけ。他の人が部長をされてます。PTAをしていたので、学校との関わりもありましたから、体育館を借りて、会費も500円で気軽に活動できるようにしています。

会を20年以上運営する苦労とは?

中村:
同窓会に限らずでもいいですが、会を20年以上運営される中での苦労した事をお聞かせくださいますか。

小川前会長:
地域との付き合い、と言うのもPTAをしていた流れがあります。スポーツクラブも昭和45年からなので30年以上ですね。町会長や連合会の会長との繋がりもある、あちらの会に参加する事もあれば、こちらの会に参加してもらう事もあるので、仲睦まじさを継続してきている…というところですかね。

中村:
同窓会で吹奏楽部を呼ばれたりとかもされていましたよね?

小川前会長:
あれは、総会の時にね。生徒たちに同窓会を理解してもらえるように、と言う意味で呼んで、激励費を渡すんですね。

中村:
在校生に同窓会をアピールする為ですよね

小川前会長:
そういうつもりでやっておりました。

中村:
あれも会長のアイディアなんですか?

小川前会長:
はい

(左)にほんの同窓会:中村 充(右)東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

(左)にほんの同窓会:中村 充(右)東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

同窓会の存在を在校生にアピール

中村:
あまり例が無いので素晴らしいですね。在校生と同窓会を繋げる為の催し物を開催すると言うことですね。

小川前会長:
後任の会長はバスケやバレーの各クラブに何がしかの激励を送っているそうです。

中村:
継承されていっているんですね。それもひとつの同窓会の役割ではありますよね。

小川前会長:
同窓会が何をしているのか分からないと、入会金を喜んで入れてもらえないじゃないですか。昔は先生から「入るぞ」と言われれば入りましたが、今は教育委員会から皆さんの意思を確認しろ、と言われますしね。そうすると半分くらいしか入会してもらえない事もありました。

中村:
先生からもしっかりと説明してもらえるといいですね。

小川前会長:
先生の言われるままになると思いますからね。いずれにしても積み立てしているものからの引き落としなので、新たに支払う事はありません。この1・2年もほとんどの生徒が入会してくれています。

今後の同窓会はどうあるべき?

中村:
各学校に同窓会はありますが、今後「同窓会」はどうあるべきとお考えですか?

小川前会長:
各期の繋がりがあってそれぞれの幹事がしっかりと活動してくれて、会長はお飾りでもいてね…それが一番理想ですよね。

中村:
会員さんからすればね、数年経っても同期で集まれたり、連絡が取れると言う事が大事だと思いますよね。それには各期の幹事が働きかけてくれるとね…

小川前会長:
幹事に通信費として1人200円を用意しますよ、とどんどんやって報告してくださいね、と言ったのですが、あまり(報告が)無かったですね。

中村:
年代的にも50代60代になると懐かしくなったりするんですかね。あんまり若い方ですとね…

小川前会長:
若い方は入会してくれれば良い、とね。私が始めた頃は子供たちにそれぞれの(メール)アドレスを書かせていたんですね、その時には結構来てたのですが、私になってからはこれ(会報誌)を見て、来なさいと言っても、面白さがほとんどありませんから…。東京に集まれないのであれば、こちらから地方へ行こう、と言う事で地方の大会を作りましたが、それほど活発にはなりませんでした。

中村:
会長が率先して動いてくださる、と言う事が嬉しいですよね。

小川前会長:
まぁ、アイディアとしてね地方の人にやっていると言う事がわかれば良いのかな…と。最初のうちは遠いところばかり考えていて、浜松の花博や大阪で大会をしたり…

中村:
総会を大阪でされているんですか?

小川前会長:
同窓会の出張会と言うか、全国大会といってあっちこっちをまわろうよ…と大阪、名古屋、浜松、水戸、千葉とやって、そうすると1人や2人が参加してくれるから、それで良いんじゃないか、と。今度は長野か山梨かどっちかじゃないかな…。

中村:
こういう活動をされていると言う事は、そうとう人間関係が広いですよね?

小川前会長:
上辺だけでは広いでしょうね。

中村:
仕事以外での活動ですから、会長が支えてきた人たちが、今度は会長を支えているんだろうな…と思います。

小川前会長:
なかなか自分からは声かけてこないからね…

中村:
20年以上同窓会に携わっている方も珍しいかな…と思いますが、最後にメッセージをお願いします。

小川前会長:
パソコンやスマホで用が足りてしまいますから。はがきではなくてメールで…なんてグループもありましたしね。我々の出る幕では無いと思います。あとは、若い人にお任せしよう…と言う感じです。

中村:
僕らなんか同窓会の仕事を手伝わせていただいていて、メールで会報を送る事も簡単ですが、紙で会報誌が送られてきたりとか、電話すればいつでも話は出来るけれど、お互い会うとか、大切にしていきたいな…と思いますが…

会報誌

東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

東京都立向丘高等学校やよい会:小川 力洋前会長

の写真について

小川前会長:
自衛隊の駐屯地があって、ヘリに乗せてくれるよって話があって、(会報誌を指して)この写真を撮ってきたんですよ。

中村:
あ、これ会長が撮影されたんですか?

小川前会長:
(会報の写真を撮ったのは)みんな私です。

中村:
そうなんですね。

小川前会長:
子供たちと仲良くなる為に、文化祭の看板大賞の看板を3回くらい(会報誌の表紙に)使ったかな。ただ、あまり良くないって言われちゃってね…。

中村:
同窓会の活動は仕事ではないので、そうやってマイナスの評価が出るとモチベーションが下がってしまう事があると聞きますが、その場合はどう対処したのですか?

小川前会長:
じかに攻撃はされないですけどね…、名前が出ていたり、名簿が出回って色々なところから電話がかかってくる…と言う事を聞いたりしますが、どうしようも無いですしね。我々は売っているわけではないですが、卒業生が業者だったらね…なんて言いますよ。

中村:
本日はありがとうございます。