今回のにほんの同窓会のインタビューは長野県松代高等学校 同窓会の青木同窓会長にお話しを伺いました。
インタビューイ:青木同窓会長
インタビューア:中村 充(にほんの同窓会理事長)
中村:
本日は長野県松代高等学校 同窓会館にお邪魔しております。
2016年10月に110周年を迎えられ、歴史の古い同窓会ではございます。
本日は第七代会長の青木同窓会長にお話を伺いたいと思います。
よろしくお願いいたします。
青木会長:
よろしくお願いいたします。
中村:
古い同窓会を背負っていくのは大変かと思いますが、七代目の会長に就任された経緯を教えていただけますでしょうか?
青木会長:
私は教員として松代高等学校に勤務していたので、在職中から同窓会に携わっていて、教員を退職後に同窓会長に任命されました。
卒業した母校で勤め、退職後も同窓会に携わり続けて
中村:
在職中には事務局長をされていたのでしょうか?
青木会長:
はい、そうです。
中村:
実務的なことも含めて担当されていらっしゃったのですね。
在職中から同窓会に携わっていたとのことですが、何年ぐらいになるのでしょうか?
青木会長:
間に抜けているときもありますが、20年ぐらいですかね。
中村:
在職中に同窓会のお仕事をされるにしても、同窓会長のお仕事をされるにしても、同窓会はボランティアですよね。
20年以上、同窓会に携わり続けられた理由を教えていただけますでしょうか?
青木会長:
たまたまそこに居たという事と、私自身が出た学校でもあるので、母校の発展に少しなりともお手伝いがしたいと言う気持ちでしょうかね。
大きな組織には多様な意見があり、その対応は…?
中村:
現在、2万人以上の会員がいらっしゃって、役員や卒業生からも色々な声が上がると思いますが、そういった声を聞いて同窓会の活動が苦しく感じてしまったり…なんてことはこれまでにありましたでしょうか?
青木会長:
最初の頃はありましたが、長く続けていると役員の皆さんと気心が知れてきますので、今はそういった事はなく対応が出来ています。
中村:
役員さんたちの心を一つにまとめるというのがポイントなのかも知れませんね。
青木会長:
役員の皆さんと意気投合するというかね、そうなるように色々な機会を使ってましたね。
中村:
そこら辺を同窓会に携わっている方たちが聞きたい部分だと思います。
特別に気を使われているんでしょうか?
青木会長:
そうですね。本部の役員が同窓会を運営しているのではなく、同窓生全員で同窓会を運営していると言う考えにたって、支部長や相談役の方々とご一緒に同窓会活動を考えてやっていますね。
中村:
貴重なご意見ですね。どうしても本部だけでやりがちになってしまいそうですが、2万人の会員と一緒に運営をしていく考えが持てるようになるまでには何年かの経験があってこそですよね。
これから、同窓会の役員になったり事務局になったりされる先生方へのアドバイスがあればお願いいたします。
青木会長:
ベースは自分が出た学校の発展を願って、自分ができることをお手伝いしていこうという気持ちが大切です。
中村:
母校愛が一番強いんですかね?
青木会長:
そうですね。
同窓会も会員も時代と共に変化する
中村:
これからも松代高等学校は歴史を積まれていくと思いますが、今後の同窓会の夢やビジョンがあれば教えていただけますでしょうか?
青木会長:
そんなに大きなことではありませんが、先程申し上げたように同窓会の運営は本部だけで行っているわけではないので、ホームページを支部ごとに作成する取り組みを進めています。
支部のホームページは支部の方に受け持ってもらって作成してもらおうと考えています。
中村:
スマートフォンが普及していますし、ホームページの方にも力を入れられているんですね。
青木会長:
時代に合わせて、パソコンだけでなく自分の手元で開けるというシステムを考えてやろうとしています。
中村:
割とご年配の方だとあまり意見が出ないというか、現在も紙媒体の会報誌を発行されていますし、同時にホームページについても考えられているのは素晴らしいなと思います。
そういったアイディアは会長ご自身が勉強されて考えていらっしゃるのでしょうか?
青木会長:
勉強していると言うほどでは無いですけれど、誰かが先頭を走らないと行けないので、自分自身も勉強しながら一緒に進んでいる感じです。
中村:
歴史のある学校ほど、そういうところをやっていないところが多いので、支部ごとのホームページなどよく考えられているなと思います。
これまで同窓会に携わっていて、面白かったことがあれば教えていただけますでしょうか。
青木会長:
やはり周年行事が一番のことで、それに向かって皆さん協力して皆さんやると。
110周年では教室にエアコンを設置しました。その結果、生徒たちに喜んでもらえたと聞いてやってよかったなと思いました。
中村:
周年行事を目指してということなんですね。次は120周年ですね。
青木会長:
そうですね。何をやるのかと言う事もありますが、一つに同窓会がまとまって大きな事業をやると言う点で周年行事がまとまる一つの機会になりますね。
賛否両論、どちらも重要
中村:
110周年を終えられたばかりですが、これから120周年や130周年と続いていきますのでね…
では、何か同窓会活動の中で苦労されていることなどありましたら教えてください。
青木会長:
周年行事でだんだん年配の人が少なくなって若い人が当然多くなるのですが、年齢によって学校に対する思い入れがだいぶ違っているように感じて、募金活動が大変になるという点ですかね…。
中村:
募金活動は大変な活動ですよね…
青木会長:
卒業生だけでなく、地域高校でもありますので、各お店を回って地元の商店の皆さんにも応援をしていただいています。
中村:
100年を超えていますので、松代の歴史でもありますよね。
青木会長:
そうですね。昔はここにしか学校がなかったような時代もありましたので、今は周りにも学校が増えてきて、環境的にも変わってきたのかなと思います。
中村:
そうなると昔のほうが思い入れは強かったかも知れませんね。
松代高校では100周年、110周年と同窓会名簿が発行されているのですが、現在は同窓会名簿を作る学校も少なくなってきています。
同窓会名簿に対する考え方はどのようにお持ちでしょうか?
青木会長:
いろいろな学校に問い合わせをしてみて、同窓会名簿を発行している学校と発行していない学校とありましたが、会員名簿が同窓会会員同士のつながりと考えています。クラス会をするにしても会員名簿が無いと案内が出せませんし、クラブ活動でも学年を超えたつながりがありますので、名簿は同窓会を影で支えてくれるものと考えて10年おきに名簿を発行しています。
オレオレ詐欺ですとか名簿を使った詐欺などがありますが、会員がどういう意識で名簿を活用しているのかと言うことに尽きると思いますので、悪徳業者よりも名簿を活用する方に力点をおいて我々は発行しています。
中村:
同窓生のつながりを持つものなんですね。
目に見えるものですからね、名簿は。
他のことに使われてしまうかもと言うデメリットも分かっていながら、メリットを強調して決断されて作り続けられているということなんですね。
同窓会を開くにしても繋ぎ止めるものというか、2万人が同窓会名簿にいるんだと感じられますよね。
また、メリットを明言できるからこそ10年毎に発行ができるんだろうなと思います。
同窓生の中には反対される方もいらっしゃると思いますが、同窓会長からビジョンをピシッとお伝えできると「なるほどな」と納得できるかと思います。
青木会長:
もう一つは本校の同窓会は毎年会報と言う会員情報を発行しておりますので、そのためにも住所をきちんと把握しておきたいので、名簿の発行をしていると言うところも出来ますね。
中村:
毎年、会報を発行されているから名簿の整理が上手く出来て、同窓会名簿の発行もスムーズなのかも知れませんね。
2万人に毎年会報誌を配るというのは財源的にも厳しいものがあると思いますが、松代高校 同窓会ならではのものですね。
青木会長:
(会報誌が)同窓会と会員とのパイプの役割を担ってくれていると思っています。
中村:
財源的には大変なことだと思いますが、その点はいかがでしょうか?
青木会長:
会員の皆さんから年会費2000円を頂戴して、会の運営をしています。
中村:
会費を払ってくれる会員がいるからこそですよね。
110年の歴史が物語っているのかなと思います。
本日は貴重はお話を沢山伺うことが出来ました。同窓会は全会員で運営していると言うお話や母校愛が大切などのお話をいただきました。
松代高等学校 同窓会 第七代会長の青木会長にお話を伺いました。
ありがとうございます。
青木会長:
ありがとうございます。